双六岳②

こむ

2010年08月22日 23:16

ヒューー
ゴォーーーーーーーーッ
ザァアアーーーーー
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風と雨の音に目が覚める
外はもんのすごい暴風雨
今回は写真ほとんどないです。ヘンな文章にお付き合いくださいませ

テントは風を受けてしなる。
夜中じゅうずっーーーっと暴風雨
とっても外に出られないような雨と風
テントは大丈夫かな? 時々ヘッドライトで内側から点検・・・


ははーん どうやら今回の天気はハズレのよう



早朝4時
外の様子をのぞくと見事に真っ白なガス
雨がおさまった隙にトイレに行き小屋で天気の情報を聞く。



爆弾低気圧の発生


ば・・・ばくだん・・・?
そんな言葉がぴったりな暴風雨
ちょうど自分たちがいる場所に低気圧がかかっていて
数日天気の回復はなさそうとか・・・



この日は夢の双六岳→三俣蓮華岳→鷲羽岳の予定だったのに~
自分たちの経験上この天気での移動は困難
そのまま動かずとどまる事にする。



外は再び暴風雨 まるで台風中継のような雨と風
トイレに行くのも憚られる。
テントでパンとスープで軽い朝食をとり
半分ふてくされて・・・
寝袋に入ってガーガー寝ていると

もうひとり:「こむちゃん テントの周りが川になってるよ!」


見るとテントの真下は問題ないけれど前室のペグを挿した場所が川になってしまっている
ペグは石で補強していたが、小さな石の集合体のためしっかり固定できていなかったよう
暴風雨にあおられるたびにグラグラして今にも外れそう

この台風中継のような暴風雨の中でテントの場所を移動するのは困難
このままこの場所に固定し直してテントで粘ったとしても、心配はずっと続く・・・
ゆくゆくは浸水か?それともテント倒壊か?
自分たちがヘタレなだけかもですが・・・



決断
テントをたたみ山小屋に一泊しよう





しかしながら台風中継のような暴風雨の中でテントをたたむのも
えらいこっちゃで

フライもインナーも飛ばされそうになるし
ポールをたたむのも、風にあおられると普通にできないし
でもこのテント高かったんだよ?って思ったら

「絶対に壊してなるものか」

ものすごい力が沸いてきて
・・・できました!




文章で書くとこんな感じなんですが・・・
とにかく
すごい雨と風でした。

双六小屋に移動し
憔悴しきったずぶ濡れのふたりは受付をします
一人5800円(素泊まり)
小屋泊まるの初めてだからなんかちょっとテンションあがってきたかも・・・




雨で濡れた服を乾燥させるのに数時間・・・
私たちは早々に受付をしたため一人一枚の布団
さらに人の行き来が少ない大部屋の一番奥の角をGETでき、
まさに不幸中の幸いでございました
(遅くに到着した方は部屋の入り口付近に3人で2枚の布団でした)




談話室や食堂は人であふれ、乾燥室も干す場所がない位の状態に。

談話室で本を見たり、テレビを見たり
知らない方とお話したり→これが楽しい!

「雲の平は夢に終わるよ~」とか

「こんな雨でも双六岳まで登ってきたよ。
登山道は川になってたしすごい風で飛ばされそうだったよ」
とか

「20年山に登っているけどこんなに天気が悪いのは初めてだよ~」とか

20年やってる人が初めての天候なのに・・・
うちら何でこんな日に・・・と思ったのも事実ですが・・・

テントから小屋泊に変更した人も多くいました。


他にすることがないので、
昼ごはん


「ミートソースパスタ」
 サラスパに暖めなくてもいけるミートソースをかけたパスタ
「イタリア風?サラダ」
 キューブ状のチーズタラとカットしたプチトマトをイタリアンドレッシングであえて
 ちぎったバジルの葉っぱを加えたサラダ(バジルの葉っぱは強い!)
「インスタントスープ」 
 パスタをゆでたお湯で作りました


夕ごはん


「ほうれんそうの胡麻和え」  
  乾燥ほうれんそうをもどし、粉末の胡麻和えの素を混ぜ混ぜ
「とろろご飯」
  粉末の山イモを粉末のうどんスープで溶いてとろろを作る。アルファ米にかけて
  海苔をパラリ(海苔はタラコのパスタソースについてるアレです)
「インスタント味噌汁」
  ほうれん草をもどしたお湯で作りました

ちなみにイタリア風サラダととろろご飯はよく出来ていると・・・自分では思ってます



雨がおさまった時にテント場の様子を確認
だいぶ減ったけど、けっこうなテントの数 スゴイ!


そして20時ころ布団にはいります~
入り口付近の団体さんがかなりガヤガヤしてました。
フル○ンで着替えてたり・・・なかなかワンダホーな光景でした。

私たちは山小屋初めてなんで「こんなもんかな?」って思ってましたが
あまりに騒がしいと、となりのご夫婦(テント泊から変更)のだんなさんが注意してくれ
静かになりました。 
注意するのって勇気がいるよね ありがとうございました



今回の反省点
テント場への到着時間が遅いと、ヘンな場所にテントを張るしかない。
さらに固定の石も小さいものしか残っていないので、悪天候時に不利な状況に陥る。
今後は早めに到着できるようにする
テントの固定方法を検討する。小石でも数があれば固定できるようにメッシュアンカーを導入する。
これはペグが効かない岩場のテント場でも有効。
現在作成中です
とーとさんのブログを参考にさせていただきました。


今回のよかった点
悪天候の中、無理せずとどまったところ あの暴風雨・ガスの中で動いていたら危険だった
小屋泊に変更したところ ストイックになりすぎず山を楽しむためにはいい判断だったと思う


山は良い時と悪い時の落差が激しい場所で、
燕岳のときのように、良い時ばかりじゃない、
自然の中に入っていくことは本当に怖いことなんだ!
と実感しました。
失敗から学んだことがたくさんある。
こういう経験ができてよかったんだよ!
ええそう きっと・・・ね?


締めみたいになっちゃいましたけど
続く~



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