荒川三山&赤石岳へ 其の一

こむ

2011年08月23日 23:07

こんばんは。
ブログの検索キーワードをチェックしていたら
ザック スカスカ」で2件ヒット・・・
むむ?金時山のもうひとりのザックに違いない!
ではでは恋する南アルプス南部スタートです。
今回は「ザック パンチクリン」でございます。




冬になれば静岡の市街地・低山から見える真っ白で
美しい南アルプス南部のお山。                      @下十枚山の稜線

そして、私の出身学校の校歌に登場するのは赤石岳
いちばん身近でちょっと特別な思い入れがあるアルプス。
ぜひともそのお山に行ってみたい。
そんな思いから今年の夏休みは千枚岳→荒川三山→赤石岳に決定。



まずは入山!
南部のお山の上高地的存在「椹島」に行くところから。
椹島に向かうには東海フォレストが運営する送迎バスに乗ります。
歩いたり、自転車でも行けるみたいですが・・・片道17㌔位。バスに乗るのが現実的。

この送迎バスは南ア南部の小屋に宿泊することが利用条件。
うちらは1泊を小屋素泊まり、2泊はテント泊にしました。
バスに乗る際に宿泊利用券(3000円)を購入しますよ。
これは宿泊の際に3000円の金券として使用。差額をお支払いして
もらった領収書は帰りのバスの手続きで必要なので大事にしときます!



バスは始発が8時・・・と山では遅い時間帯
同じ南アルプスでも広河原や、北沢峠に向かうバスに比べて
並ぶ人数も少なく年齢層高め。




小一時間ほどバスに乗り


超ダートなロードを満喫


おかげさまで


吐き気をもよおしつつ


椹島到着。




椹島は噂どおりの綺麗な場所。
芝生の綺麗なテント場やら木の質感がたまらない建物が点在。
トイレだって水洗で驚くほど綺麗。
こーんな山奥に驚きの桃源郷アリ




千枚小屋を目指して椹島を出発!


時間も時間ですから じゃんじゃん進みますよぅ


んがっ 


そうはやすやすといきませぬ


そもそも


鈍足かたつむりハイカーなワタクシでございますでしょ?

↑ナメクジから昇格。荷物背負ってるし。


その上 


ダートなロードの吐き気が回復せず


さらに調子が出ませんですわ。


背中には3泊4日分のテント泊装備


怖すぎる重量・・・水と生食材抜きで15㌔


足が地面にめり込む。

もっとたくさん持ってる女性もいっぱいいる・・・
でもこれが自分の限界。
もうひとりが肩こり頭痛持ちなので
私もできるだけ荷物を持つように頑張ってますが
この日は瀕死・・・ハハハ
真剣に軽量化を考えながらの登りでございました。


でもおぢさんが「すごい荷物!頑張ってるねぇ」と声をかけてくれたら

頑張れそうな気がする 悲しい性・・・



この日の目的地「千枚小屋」まで標高差約1500m、コースタイムで約7時間
ホントは椹島に前泊するのがいいですね。
うちらは休みが少ないのでこんなスケジュールです。
テント装備で6時間を越えると私にはキツイ。
今頃気づいた・・・



ここは



いわばドMルート



なぜなら



オールで樹林帯





普段はあまり汗をかかない私も
猛暑にやられ
大汗 滝汗 のち異臭 



時々林道を横切ったりしながら進みます
地図を見たら標高2400mくらいまで林道が走ってるみたい
エンジン音が聞こえたり まぼろし・・・?
車に乗せておくれ・・・ザックだけでもいいから!まぢ頼む・・・
今まで歩き続けることが苦痛に感じたことってなかった。
展望もほとんどない、お花もない、標高が上がってるのが感じられない
ここは決して急登なわけじゃないけれど変化がない。
こういう歩きはけっこう得意分野だったんだけど
本当にキツくてキツくてはじめて泣き言を言いました。



唯一の水場の清水平
タオルを濡らして首に巻きます

まだ着かない?地図を見つめるスポック氏・・・


展望が得られるのは1回のみ 展望といってもこの程度・・・
遠く見えるのは悪沢岳だろか。

瀕死なのはワタクシだけじゃございません。
まだ目的地じゃないのに真っ白に燃え尽きたスポック氏の姿・・・



植生は針葉樹→オオシラビソの森に変化
深い深い美しい森
とても静かで鳥の声しか聞こえない。素晴らしい森だ。

でも苦しいのは変わらないぜ


楽しみにしていた駒鳥池
幻想的で絵本の世界そのもの
リアルに妖精が住んでるはず。

もうひとりは「きーったない池だ!」と言ってました
またバチがあたるんじゃね?詳しくは→北岳


大ぶりのお花が出てきたら小屋近し



何とか明るいうちに千枚小屋到着
南アルプスは森林限界の標高が高い!
千枚小屋は標高約2600m位だけど テント場はこんなにモッサリ樹林帯



登れど登れど樹林帯
これぞ南アルプス クオリティ



千枚小屋は2009年の火事によって焼失
現在は仮設の小屋で営業中 (写真がなくてごめんなさい)
蛇口をひねれば出てくる
おいしい南アルプスの天然水 うれしい無料

トイレはビックリするほど綺麗な水洗トイレ
さすがパルプ関連会社の管轄で、トイレットペーパー完備
えらい快適でございます。


残念なのはここのテント場、食料泥棒が出るのでございます。

容疑者はキツネ

集団から離れた場所に張る場合は特に注意が必要でしょう。
事前情報で、留守にしたテントを破られてしまった事例を見つけたので
うちらは交代で出かけ、必ず一人はテントに残るようにしました。


私がテントの外に出たとき薄茶色の太い尻尾の獣が走り去るのが見えました。


むむ?狙われていたのは間違いない。


でも、キツネさん 相手が悪かったわね・・・


私のこの上ない オーラ 異臭 に恐れおののいたようで


このキツネ二度と姿を見せませんでしたわ。


テントでは冷し中華はじめました。

まずそう・・・
シマダヤの流水麺というやつを持っていきました。
麺だけで400g近くある恐ろしい子
もう二度とテント泊では持たないと誓いました。

おやすみなさーい
其の二に続く。


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